PHPerKaigi 2019 を主催した #phperkaigi

去る3/29(金)〜3/31(日)に開催されたPHPerKaigi 2019を主催しました。

PHPerKaigiは「東京でPHPをテーマにした有料のテックカンファレンスが欲しい」という想いから2018年に初開催されたテックカンファレンスです。

長谷川がテックカンファレンスに求めるものはいくつかあるのですが、昨年は初回開催ということもあり、いくつか出来なかったことがありました1

今年の開催ではそれが解消して「PHPerKaigiも一人前のテックカンファレンスになったな」と嬉しく思っています。

スタッフが創るカンファレンス

PHPerKaigi 2019は14名のコアスタッフ2と18名の当日スタッフ3でお送りしました。

今回の開催ではPHPerチャレンジやPHPer茶会、トーク録画のスライド別録りなど、新しい取り組みをし、どれも比較的良くワークしました。(Wi-Fiは課題アリだったけど裏側はかなりエキサイティングでした。)

その他、安定した受付やスムーズな進行、目配せの行き届いたTwitterアカウント運用などは昨年から引き続き良かったですね!

PHPerKaigiはその企画やホスピタリティにお褒めを頂くことが多いのですが、今回改めてそういうものは個々のスタッフの力によるもので、かつ、それぞれ唯一であり代替できないものなのだなあ、と思いました。

これは、良い企画を立ててそれがうまく回る、であるとか「このカンファレンスはこういうところが良いな」というところは、その1つ1つが大抵誰か1名のスタッフの力によるもの、ということです。

会社組織だと機能やタスクが俗人化しているのは良くないこととされていますが、ボランティアベースのテックカンファレンスでは「情熱を持った特定スタッフが関わってくれる間はその機能が維持される」というぐらいで良いのでは、と思っています。

(逆の言い方をすると、カンファレンスの企画や機能はその瞬間のスタッフに適役がいなければやめることを検討した方が良い、ということですね。)

PHPerKaigiは今後もスタッフの情熱ベースで挑戦を続けていこうと思います。今年スタッフをしてくださった方には一定の基準で来年開催時にコアスタッフへのお誘いをしますのでよろしくお願いいたします!

PHPreParty

今年の初企画の1つはDJイベントとしてのPHPrePartyでした。

2017年にDrupalCon Viennaに行ったのですが、開催期間の中で現地のコミュニティやスポンサー企業主催のイベントがありました。その中に現地のクラブ的なところで開催された音楽イベントがあってちょっとイイな、と思っていました。

参加費がある形だとみんな来てくれないだろうな〜どうしても入場無料にしたいな〜と2018の時から考えていたのですが、今年は幸いなことに沢山のスポンサーさまにサポート頂けたと、使い勝手の良い形態のお店を発見できたので無事入場無料の形で開催できました。

このイベントは長谷川の企画の中では一番「参加者にどうして欲しいのか」がはっきりしていない企画だったりします。PHPerKaigiは「コミュニケーション!」と常に主張していますがコミュニケーションには最悪の環境ですよね。でも大きな音で音楽が鳴っているところで飲みたいんですよねー。今年はお店のキャパいっぱいの方に参加頂きましたが、来年どうなんだろうな、「ああいうのは1回でいいです!」かなー、と今からちょっと心配しています。(けど、やると思うんだよね!)

PHPer茶会

PHPer茶会も今年初企画の1つでした。

長谷川はお酒(ビール)が大好きなのでお酒が出るいわゆるよくある「懇親会」は嫌いでないのですがその一方で「懇親会実はそんなに懇親出来ない問題」というのも課題に感じていました。

ここから先は完全に「長谷川が最近自分の主催するカンファレンスの懇親会に対して思うこと」です。自分が主催していない時はただ飲んで楽しんじゃうもんねー。エヘー。

で、最近、こんなtogetterを見ました。

ぼっちが懇親会でするべき97のこと

大笑いしながら読んだ訳ですが、なんで面白いかというと自分も懇親会でぼっちになって同じことをしているからなんですよね。このまとめに登場する方々、いわゆる「強い」方もちらほらいる訳です。つまり誰でもぼっちになる訳ですよ。

懇親会って主催側からすると開催するところまでが結構大変なので「お酒ヨシ!」「料理ヨシ!」「人数コントロールヨシ!」「できた!」となりがちですが、実はそこはスタートでしかなくてカンファレンス全体で言ったら「会場を確保した」のと同じ状態なんですね。そんな状態で「さあ懇親せよ!」ってなってもなかなか難しい。

PHPer茶会のカードゲーム卓

食事とお酒があって人が居るわけで知り合いと話をすれば良いし、それはそれですごく楽しいのですが、その楽しみ方はそのカンファレンスが「ホーム」の人の楽しみ方なんですよね。

「アウェイ」の中、勇気を出してテックカンファレンスに来て、さらに懇親会にも参加してくれた方に同じ楽しみ方をして、とは言えない。

初参加でアウェイのつもりで来た方が最後にはホームと感じて帰り、次回はホームだと思って来て欲しい、と常々思っているはずなのに懇親会だけはその努力が足りていなかったかな、と。

この課題感は前からあって「では懇親会の中でのぼっち解消企画を」みたいなことは考えていたのですが、昨年のPHPerKaigi 2018のTrack B(コミニケーション主体の部屋)の成功とその後に@shin1x1さんが書いてくれた「懇親会ではなく本編で交流できた PHPerKaigi 2018」あたりから「懇親会意外と懇親出来ない問題」「懇親会いらないのでは問題」と名付けて考える様になりました。

そして、今までは懇親会は「食事と飲み物がある場の企画を考える」という考え方をしていたのですが、逆に「企画がある場に食事と飲み物を出す」という考え方にしてみました。そして、それを説明するために「茶会」という名前を使いました4

PHPer茶会では、あらかじめ買っておいたボードゲーム(カードゲーム)をプレイするテーブルを2つ置き、Interactive Round Table (IRT)やアンカンファレンスゾーンを作りました。

ボードゲーム卓にはプレイのやりかたを知っているスタッフに張り付いてもらい、参加者のみなさんをリードしてもらいました。

IRTは昼間のTrack Cでは「Laravel相談会」や「テスト〜CI/CD相談会」などの様にテーマを決めて実施しているのですが、PHPer茶会では属性を決めてみました。「女性」「カンファレンス初参加」「一人で来た」などなど。

IRTで運営から「属性は〜だよ」とアナウンスしてもなかなか座りにくいところを、スタッフやカンファレンスヘビーユーザの参加者の方が率先して座ってくれたりして、「ああ、この企画は主催側だけの努力ではなく、参加者のみなさまによっても生かされているんだなあ」と思ったりしました。(ありがとうございました。嬉しかったです。)

みなさんのTwitterやBlogを見ているとPHPer茶会は一定の評価が頂けた様で、良かったな、と思っています。

一方で、PHPer茶会のコンテンツの今回の運用は特定のスタッフや参加者の方の力に依存するところが大きく、もっと「仕組み自体で回る」様にしなければいけないなと思っています。

前述の記事の他にもお酒をあまり飲まない立場からのコメントをくれた@shin1x1さんにもすごく感謝しています。ありがとう!いろんな趣味嗜好の方々が同じ場所で楽しむ、というのはこれも多様性なのかな、と思ったりもしています。

PHPerチャレンジ

PHPerチャレンジも今回初実施の企画でした。

発想のきっかけはスタッフの@kiko_twさんがKiwicon 2038ADで見たというBadge Challenge5でした。

この企画はセキュリティ的な攻撃をしてトークンを取得する企画だったそうで、その問題は名札にあったり開催期間中に会場内の掲示物などにQRコードが貼られたりしたそうです。

前々から会場を使って何か面白い企画をしたいと思っていて、頭にあったのは脱出ゲームのような形だったのですが、なるほどこういうのもアリか、とPHPerチャレンジを設計しました。(PHPerチャレンジについての詳細は公式ブログの告知記事もご覧ください。)

徳丸さんに問題作成と解説トークのお願いを出来た段階で「この企画は成功だな」とは思っていたのですが、当日ガチで楽しんでくださったみなさまのおかげで予想以上の大盛り上がりになりました。

徳丸さんの解説トークはYouTubeでも公開しています。単体のトークとしてもすごく面白いのでPHPerKaigi 2019に参加しなかったみなさまにもお勧めですよ!

企画を盛り上げてくださったみなさま、ありがとうございました!

Please stay connected with us.

長谷川はPHPerKaigiに参加した方が技術的興奮知り合いとの交流新しい知り合いを得て帰れると良いな、といつも思っています。

今回PHPerKaigi 2019に参加して新しい知り合いが出来た方は是非PHP勉強会@東京や各地のPHPカンファレンスに参加してみてください。きっとPHPerKaigiで出会ったPHPerが会場にいると思います。

行くと決めたら #phperkaigi とか各イベントのハッシュタグで「行くよ!」と意志表示のツイートをして頂くと良いと思います。ハッシュタグ、意外とみんな見ているので!

遠征参加、楽しいですよ!朝から晩まで技術の話をして、懇親会でも技術の話、2次会でも技術の話、〆のラーメン屋さんでも技術の話。最高ですね!

今年開催されるPHP系カンファレンスは@akase244さんがまとめてくれています。現地でお会いしましょう!

2019年に開催される全国のPHPカンファレンスのまとめ

という訳で…

PHPerKaigi 2019、楽しかったですね!

会期終了後にもみなさんに沢山のブログを書いて頂いて、これは来年も開催できるのでは!と思っています。

来年は2020年2月9日(日)〜2月11日(祝)に会場を確保しています。スケジュール、あけておいてください!

ではみなさま、また来年!!

  1. 「パーカーを作る」とか
  2. 約半年前から参加し、事前準備に関わるスタッフ
  3. 開催直前に募集し当日のみ関わるスタッフ
  4. 実際はビールも相当数出しているのですが。お茶の一種としてですね…。
  5. 企画の最初の問題が名札にあったからこう呼ばれていたそうです