技術カンファレンスの会場探し

このエントリはiOSDC Advent Calendar 2016の5日目 & IT勉強会/コミュニティ運営 Advent Calendar 2016の6日目のエントリです。

技術カンファレンスを開催するにあたってまず突き当たる大きな壁は会場の確保でしょう。
会場を押さえていないのに「カンファレンスやります!」とは絶対に言えないし、逆に、会場を押さえたら言っても大丈夫、というぐらい最初にして最大の壁。

お金面はチケット売るとか、スポンサーさまにご協力頂くとか、自腹切るとか、いろいろ方法はありますが、会場だけはどうにもならないです。

そんな会場ネタ、いくつかあるのですが、今日は会場をどう探すか、というお話を。

長谷川が知る限り、会場の探し方にはいくつかの方法があります。

  • 企業にお借りする
  • 商業施設を利用する
  • 公共の施設を利用する
  • 学校を使用する

企業にお借りする

大きめな部屋を持っている企業にお借りする方法です。
会場提供という形のスポンサーになって頂くことで、会場費用を抑えられる可能性があることがメリットです。
逆にデメリットは、この方法だと一番大きい部屋で200〜300名ぐらいが上限になることです。

探し方としては、スタッフやスタッフに近い方の所属する企業にお借りするのが最もメジャーな方法でしょう。
最初からスタッフに関係者がいれば良いですが、そうでない場合は、過去に開催された他のカンファレンスの例を見て部屋を知り、中の人を知り合いに紹介してもらって、というステップを踏むことになるでしょう。

カンファレンス開催にあたっては、モノの搬出入など、事前に調整することが多くあり、会場の担当者(= 会場をお借りする企業の方)とのやりとりが多数発生します。そういった意味では、やはり会場の担当者 = カンファレンスのスタッフ、になっていないとお互いに辛い思いをすると思います。

空き状況は、施設によりけりと思いますが、何ヶ月前から予約が可能なのかが重要だったりします。
(候補にしている他の施設が「1年前」だったりすると、6ヶ月前の施設とは比べられないですね。)

商業施設を利用する

事業として場所を貸している商業施設を利用する方法です。
「イベントホール」とかでググるとたくさん見つかると思います。

メリットはたくさんあって、希望とする場所・規模に合った会場を見つけやすい、都心など良い場所にも存在する、相手も仕事なので慣れている & 迅速に対応してくれることです。
デメリットはただ一つ。お高いこと。良いサービスを受けるためにはそれに見合ったお金!ですね。

自分の行ったカンファレンスの会場のWebページに行って、計算してみると「おおお…」と思うと思います。

「イベントホール」でググって一覧を作って比較しても良いですが、施設の部屋構成や値段などの関係で使い易い会場とそうでない会場がありますので、過去に開催されたカンファレンスの開催会場をパク…参考にするのもオススメです。
(ついでに、そのカンファレンスで会場を決めた方にインタビュー出来ると最高ですね。)

公共の施設を利用する

自治体が管理し、一般に貸し出しをしている施設を利用する方法です。
iOSDCではこの方法を使いました。

メリットは何と言ってもお安いこと。そして、施設の方も業務として貸出をしているので話が早かったりします。
デメリットは選択肢があまり無いことと、大きな施設は都心には無いこと。
1,000人規模だと、使い勝手の良い施設は都内には片手で数えられるぐらいしか無いと思います。

探す方法は簡単。自治体の公式Webサイトを見ます。
長谷川は東京23区の名前をスプレッドシートに書き出して、1つずつ区の公式Webサイトを見て、その区が持っていて貸し出している施設をリストアップしました。

費用はどこもだいたい同じです。区民かそうでないか、イベント来場者から利用料を取るか取らないかで値段が変わることがあります。
「区民でなければ元価格に対して5割増、利用料を取るならさらに5割増」とかで元価格に対して2倍になることもありますが、商業施設と比べるとそもそもが1/10〜1/20ぐらいの価格なので「誤差の範囲かな!」という気分になります。

実績あるカンファレスなら収入が計算できるでしょうからまだ良いのですが、新規にカンファレンスを立ち上げるなら、固定費は低い方が良いので、この方法か、企業にお借りする方法が良いと思います。

公共の施設は、特に数百人規模の施設では「1年前に抽選申込み開始」というケースが多いと思います。
また、抽選申込には専用に構築されたWebシステムを使う必要があり、そのID発行を窓口でしてもらう、という事前準備が必要になることが多いと思います。
抽選が終わった後に空いている日程の中から選ぶという方法もあります。良い日程は抽選で埋まってしまっていることが多いですが、1日開催 & 開催日に強いこだわりが無ければ使える日程もあると思います。
(iOSDCも、12月時点で8月の金曜日 + 土曜日が取れました。)

個人的には最もオススメの方法です。情報はすべてオープンになっているし。事例も多いです。

学校を使用する

大学や専門学校などの教室やホールを借りる方法です。
メリットは他の方法に比べて敷地が広かったり、お借り出来る部屋が多かったりすることです。
デメリットはとにもかくにも難易度が高いであろうこと。
今回紹介する中では確実に最も難しく、上級者向けの方法です。

本来、会場を貸すことが業務でない方にお願いすることになることがその理由ですが、企業と違い「会場提供兼スポンサー」という形を取りづらいことも大きな要素です。
スタッフにその学校の学生がいる、などの場合は少しやりやすくなる様です。

長谷川は未知の領域なのですが、一生に一度はやってみたいなあ、と思っています。

という訳で、今日はカンファレンス会場の探し方でした。